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タイソン・ロビチャウドはポートランド、オレゴン出身のプロの写真家、そして写真のレビューをするブロガーです。

事実、私は不動産関係のカメラマンではありません。私は違った角度から住宅のインテリアの写真撮影に携わっています。私は民間住宅の再設計プロジェクトを行っているデザイン関係の会社の写真家をしています。クライアントは違うかもしれませんが、PFRE撮影時と同じようなものが提供できるように心掛けていますし、ブラケティングや複数の露光を処理する手法はいずれのアプリケーションにもシームレスに適応されます。

私は元々一日に1つの場所を撮影するようにしていて、多くの場合、一日のうちの長時間一つの場所で撮影する時間があり、ライトをセットしたり、バランスしたりしようと思えばそうする時間がとれました。しかし、ほとんどの場合、このように時間に余裕があっても、家庭や商業空間内の撮影を1,2時間程度で円滑かつ迅速にこなすことが関係者全員にとってベストだと思います。時は金なり。それは私の時間だけではなく、一緒に働く人や撮影場所を提供してくれる人の時間も貴重だということです。

写真家同士の競争率が高いことが現実である今日、写真家として成功するためには、いかに合理的かつ効率よく写真が撮れ、撮影後の仕事もこなせ、商売をする上でのコスト、また利益をどのように最大化できるかを理解しなくてはならない。ここで、HDR撮影そして処理のテクニックは私達写真家にとって非常に便利なツールであり、正直、インテリアの撮影の際には頻繁に使っています。

私の住宅内での撮影における最終的な目標はその空間を現実的に再現することです。ある空間を販売するお手伝いをしているのであれば、その空間をありのまま提示することを目的とすべきであるが、少し手を加えることでその家や空間の良さが最大限に発揮されるので、家を販売またはお披露目したい人にとっては少し手を加えてあげることは容認されていることであり、歓迎されます。しかし、「手を加える」ということには微妙な境界線がある。

HDRは容易にやりすぎてしまう危険性があるテクニックの一つだと私は思いますが、実はこれこそが、遠い昔にHDRという手法が私の目に留まり、私の興味をひくきっかけとなりました。しかし、私は過度なトーンマップ、そしてコントラストが施してある作品は自分の撮影に望んでいることではないとすぐに思いましたが、そういった作品を求め、それで納得する人がいるのであればそれはそれでいいと思います。

特定の視聴者のために撮影しているのであれば、写真家として大事なことは視聴者を意識することです。クライアントのために撮影しているのであれば、もちろん、自分のクライアントが何を望み、希望しているかあなたが一番良く知っているはずです。あるシーンのダイナミックレンジをキャプチャーし、処理することの背景に真の力が潜んでいます。私達にはこのキャプチャーし、処理するレンジをどのように使用するかのオプションがたくさんあります。

ダイナミックレンジは簡単に言うと、あるシーンの一番の明るさと一番の暗さの間の範囲のこと。私達の目は20ストップ以上識別可能なのに対し、今日でも最も高い評価のセンサーですら最大で15ストップしか見えません。ライトをセットするにしろ、露出をブラケティングするにしろ、私達は手を加えることで、カメラが露出しきれない、ある空間の多様なダイナミックレンジを表現することを手助けしているのです。家の中の一室に入るときっとハイライトやシャドウなどの細部まで細かく見えるが、写真にはこういう細かいところまで反映されません。 

自分の家の中にある部屋に行き、1つの立ち位置から見えるその部屋の一番明るい部分と一番暗い部分を見つけ、その二つの領域を一つのフレームに抑えるように写真を撮ってみましょう。ほとんどの場合、どっちかの部分がデジタル画像では失われてしまいます。私がある空間を測り、撮影する時に注意していること、そしてブラケットされた露出を後でHDR画像にマージするために撮影する際にAurora HDRを使って処理する時のテクニックは次の通りです。

まず初めに、撮るシーンのダイナミックレンジを測り、キャプチャーしなければなりません。現代のカメラがあれば、これは美しいくらい簡単な作業です。以下が私の手順です。

  • カメラをM(マニュアル)モードにする
  • レンズを絞り、(私は通常、超広角レンズを使用し、フルフレームでf/8-f/11の間で調整する)オートフォーカスを切る
  • 測光モードを「スポット」に設定する

この時、カメラのホワイトバランスを調整するためにミッドトーンを50%グレーのスポット測光で測定しながら白、グレーか、黒のターゲットを撮影するのに最適な時間です。RAW撮影をする場合にはこれはそれほど必要ではないかもしれないが、後でこの調整をしなければならなくなると、時間が無駄になってしまいます(私はこのステップを全ての部屋で繰り替えします)。後程説明しますが、マニュアルモードにするとシャッター速度を測定したダイナミックレンジと一致させることができます。何を撮影するかを決め、フィールドの深さも考慮し、それに応じて絞りを固定します。オートフォーカスを切ることで露出の間に焦点がずれることを防げます。

スポット測光を使い、シーンの中の一番の明るさと一番の暗さを測ります。絞りが固定されているのでミッドトーンになるまでシャッター速度を手動で調整しなければなりません(もちろんここでは絞り優先を使用できるが、私は撮影の時にMに切り替えるのを忘れてしまう可能性を排除したいので)。一番明るい部分と一番暗い部分両方においてミッドトーン(0または、露出計の真ん中)にするためのシャッター速度をメモっておきましょう。

これで、露出に必要な有効なダイナミックレンジが分かります。私はこれらを「ブックエンド露出」と呼んでおりますが、次にカメラを三脚にセットし、レンジの一つの端から反対の端までフルシャッタースピードストップで撮ります(最後は1/3 または2/3のストップ露出で終わるかもしれません)。

完成です。これでダイナミックレンジをキャプチャーできましたので、好きなだけ使うか、あるいは捨てるかを選択できます。

はい、それではシーンをキャプチャーできましたのでブラケットした露出をAurora HDRで開いてみましょう。私はインテリアのショットを(測定したダイナミックレンジを基に)3つのカテゴリーのいずれかに分類する傾向があります。まず、極端な違い(多くの場合、バランスすることが最も難しい)、2番目に一つのフレームで抑えきれないくらいだが、ハイライトまたは究極の闇があるため極端なホットスポットがない標準的なレンジ、そして最後に一つのフレームにキャプチャーできるショット。

私はこの3つのシナリオのうち最低2つない空間で撮影することはほとんどないが、やはり全ての画像の見た目に一貫性をもたせることは難しい部分があります。そこで活躍するのがユーザー定義されたプリセット。

プリセットは単に出発地点であり、ほとんど必ず好みによって手を加えなければなりません。私が留意している主要な部分はホワイトバランスと色の忠実度、そして現実味のあるトーンのトランジションとコントラストです。これらを踏まえたうえで、私が、前述した3つのカテゴリーを基に、自分の撮影のために開発したいくつかのプリセットを次に紹介します。

1. 極端なハイライト―明るい陽射しが窓から入ってくるときや、ランプの加減が全体的な雰囲気とひどく不釣り合いの時にしばしばホットスポットができてしまいます。私はまずこのプリセットを使い、ホワイトバランスや(ハイライト、ミッドトーンや、シャドウスライダーを使って)階調範囲を調整します。

2. 5以上の個々の露出のストップを必要とするダイナミックレンジが広いシーン。私がまず初めに使うプリセットは2つあり、1つ目は光温度が割と調和しているシーンに使う「Interior 5 Stop Natural」でもう1つは日光と白熱灯や蛍光灯などの柔い光とでバランスを取りたいときに使う「Interior 5 Stop Mixed Light」のプリセットです。

3.最後に、クリッピング無しで1つの露出でキャプチャーされたシーン。規則的にはHDR手法ではダイナミックレンジを真に拡大するためには複数回の露出を必要とするが、1つのファイルを処理することで、すでにキャプチャーされているレンジをより鮮明に定義づけられます。私はこれらのショットを自分の「Single Exposure」プリセットに通すことでシャドウを少し目立たせたり、ハイライトをバランスさせたりすることが好きです。

私は以上のアプローチでHDR処理をインテリア撮影に盛り込んでいます。あなたのお役に立てたことを願っておりますので、あなた方のご意見も聞かせてください。

  1. タイソン・ロビチャウドはポートランド、オレゴン出身のプロの写真家、そして写真のレビューをするブロガーです。彼はTRP Photographyを経営しており、2人の幼い子供たちの面倒も良く見ます。
インテリア写真におけるHDRの魔法 | Skylum Blog(3)

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